フリーライターなるしかねえ

社会不適合な若者の日記です

自分を構成する漫画を5つ挙げるといい自己紹介になるね

 Twitterで「#私を構成する5つのマンガ」なるものが流行っていたので僕も考えてみました。

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 かなり悩みましたが、「私を構成する」と言うからには、僕の嗜好や価値観に大きく影響を与えたものを選ぶべきだと思い、この5作品を挙げることにしました。以下、簡単な作品紹介とそれぞれの選出理由を書いてみます。

 

 

ポケットモンスターSPECIAL

 僕がいつも「一番好きな漫画」として名前を挙げる作品です。詳しくは以下を読んでください。

ikiumejapan.hatenablog.com

 

 5つの中では「王道枠」で、僕の中の“王道観”を形成するという点において、間違いなく「私を構成する」ものです。熱意ある主人公、頼りになる仲間たち、倒すべき悪役。こういった王道の構造を理解することは、少年期から様々な作品に触れていく上での基礎となりました。
 当然、同様のものでは『DRAGON BALL』や『ONE PIECE』、『金色のガッシュ!!』、『HUNTER×HUNTER』等の言わずと知れた名作も候補にありましたが、中でもこの漫画の存在は、『ポケモン』というコンテンツ自体が僕にとって切っても切れない存在になっていることと、そもそも他の名作よりも先に出会ったことの2点から、他の追随を許さず5選入りを果たしました。

 月並みな話ですが、『ポケスペ』は僕にとって初めて買った漫画なんですよね。この漫画を初めて読んだのは小学1年生の頃で、本屋でたまたま見つけてその場でめちゃくちゃ駄々こねて1巻だけ買ってもらったのを覚えています。

  

ハイキュー!!

 身長162センチと小柄な高校生が、バネと体力を武器に「小さな巨人」へと成長していくバレーボール漫画。

ikiumejapan.hatenablog.com

 この漫画の魅力は上の記事で概ね書きましたが、最近は終章と称したプロリーグ編が始まり、縦に広い人間関係の奥深さが増しています。
 かつて高校で鎬を削った面々の進路には「なるほど」と唸らされるものが多く、味わい深いキャラクターづくりの巧さが際立ちます。成長した姿の見た目に添えて、名前と現在の肩書だけサラッと書いてあるのがまた憎い演出ですよね。たまらん。

  5つの中では「スポ根枠」。そもそも僕はスポーツ観戦が大好きで、漫画のジャンルとしてもスポ根が大好物です。夢、友情、栄光と挫折、才能と努力。「これで一番になりたい」という熱意が溢れるスポーツの世界と、そこに生じるドラマの中で描かれるテーマは、どれも感情を揺さぶるものばかりで飽きることがありません。
 スポ根というジャンルの中で僕が一番最初にハマったのは『アイシールド21』で、そこから『SLAM DUNK』や『キャプテン翼』のような名作も楽しみましたが、この『ハイキュー!!』が出てからはもう首ったけです。名作のエッセンスを受け継ぎつつ、そこに他とは一線を画すキャラクターの作り込みの深さが上乗せされた最強のスポ根だと思います。いや『スラダン』超えてるんだって、マジで。

 なんと今なら28巻まで無料。全人類読んでください。

 ハイキュー!! ゼブラック|総合電子書店 

 ついでに言うと、他に「スポ根枠」を争った作品には『アオアシ』と『おおきく振りかぶって』があります。

 

 capeta

 苦労人の父と2人で慎ましく暮らす少年が、偶然にも類稀な才能を見出されてF1レーサーを目指すカーレース漫画。
 あまり知られることのないモータースポーツの世界を、人情味溢れるキャラクターたちとともに詳細に描きつつ、プロとして生きるとはどういうことか、スポーツの世界はどのようにして成り立っているかといった観点での掘り下げも深く行っている、土台のしっかりした漫画です。
 もちろん、本筋のレースの内容も文句なしに充実していて、魅力的なライバルたちとの戦いは手に汗握るものばかりです。天才型の主人公を描く漫画は往々にして“俺TUEEE状態”に陥りがちですが、マシンの性能やスポンサーの財力といったモータースポーツ特有の事情で無双展開を阻止する「ハンデのかけ方」が絶妙で、常にスリルのある戦いが続きます。 

 「スポ根枠」の2つ目と言うべきところですが、個人的にはこれをもう一つ大きい枠の「生き方枠」と考えて5つの中に入れました。
 兎にも角にも『capeta』の登場人物はそれぞれの考え方がしっかりしていて、「自分はどうあるべきか」を強く意識していることが伝わってきます。選手として、親友として、恋人として、親として、一企業の意思決定者として……、各々が信念と責任感を持って行動する様には、一人の人間としての「生き方」を考えさせられます。
 スポーツや仕事といった題材に限らず、冒険モノでも学園モノでも、ふとした台詞で「生き方」を教えてくれる漫画は多々あるかと思いますが、そうした「生き方枠」の中でも、僕の好きなプロスポーツの世界と併せて力強いメッセージを描いているこの作品を5つの内の1つとして挙げることにしました。

 広い括りですが、他の「生き方枠」で言うと『銀と金』だけは絶対に挙げたいですね。あとは最近だと『ブルーピリオド』や『ランウェイで笑って』がすごく刺さりました。

 個人的に、最も好きな台詞を一つだけ紹介させてください。物語終盤、最終章の目前で、成長した主人公がたくさんのスポンサーを前にして語ったこの言葉です。

「あなたが信じたドライバー」が勝つ‥‥ということは

あなたの判断が‥‥ あなたの一部が

あなたの生き方・・・・・・・が勝ったということです

 人を応援するとはどういうことか。何故、人はスポーツ観戦に熱狂するのか。その答えが端的に示された、この上ない台詞だと僕は思います。

 

ボボボーボ・ボーボボ 

 独裁国家に故郷を滅ぼされた主人公が、復讐を果たすべく帝国の幹部や自らの兄弟たちとの戦いに身を投じていくギャグバトル漫画。
 格好いいあらすじとは裏腹に、カオスでぶっ飛んだ理解不能なギャグが繰り広げられるキチガイ漫画です。あまり説明はいらないと思います。

 一転して「ギャグ枠」です。笑いのセンスは日常の至る所でコミュニケーションに影響します。テレビや動画サイトで見るお笑いやバラエティ番組の他に、人のギャグセンスを育てる教材として、ギャグ漫画は重大な役割を担うと僕は思っています。
 そんな中で、僕が最も影響を受けたギャグ漫画がこの『ボボボーボ・ボーボボ』。
 僕は元々お笑いが好きで、小学校では毎日流行りの芸人のネタを真似していましたが、アニメ『ボボボーボ・ボーボボ』が始まった時、僕のお笑い観に革命が起きました。忘れもしない小2の秋のことです。
 『クレヨンしんちゃん』も見せてもらえなかった我が家では、当然『ボーボボ』も程なくして視聴を禁止されましたが、その衝撃は僕を突き動かし続け、友達の家で単行本を読み漁りました。全然意味が分からないのに何故かゲラゲラ笑い転げていた、あの経験こそが今に至るまで僕の笑いのセンスに深く根差しています。「私を構成する」漫画と言われたら、これを差し置いて他の作品を挙げるわけにはいきません。

 「ギャグ枠」でもう一つ挙げてよいとすれば『絶体絶命でんぢゃらすじーさん』です。僕はここに『ギャグマンガ日和』が入らないタイプの人間です。

 

ダブルアーツ

 疫病に罹った少女が、触れている間のみその発作を抑えられる少年と出会い、治療法を探すべく「繋いだ手を離したら死んでしまう」状態で旅をするファンタジー漫画。
 後に『ニセコイ』を描いた古味直志先生の初連載作で、全23話、単行本全3巻の打ち切り漫画です。世界観設定やキャラクターには魅力的な部分が多かったものの今一つ展開が遅く、ようやく物語が本格的に始動しようかというところであえなく完結となってしまいました。数多くあるジャンプ打ち切り漫画の中でも高い人気を誇り、ジャンプファンの間では未だに話題に上がることの多い作品のひとつです。

 5つ目は一番競争の激しかった「打ち切り枠」です。並み居る強豪を抑えて5選入りを果たしました。
 僕は少年ジャンプの打ち切り漫画が大好きで、毎年現れては消える新連載の数々を見守ることを生き甲斐としているので、「私を構成する」漫画に打ち切り漫画を入れないわけにはいきません。
 中でも一番思い入れが深いのがこの漫画です。連載が終わった当時はあまりにショックで呆然と天井を見つめていたら朝になっていました。また、次回作の『ニセコイ』がヒットしたものの引き延ばし展開でグダグダになってしまったことも、この作品への未練をより肥大化させました。

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ニセコイにお気持ちを述べるオタク(2015年)

 『island』や『ダブルアーツ』の古味先生が帰ってこないと思うと涙が止まりません。在りし日のファンタジー作家・古味直志の作品はこちらから読めます。

 [第1話]ダブルアーツ - 古味直志 | 少年ジャンプ+

 「打ち切り枠」の他の候補は枚挙に暇がありません。別の記事でやることになると思います。そういえば年末に1年分の打ち切り漫画の感想を書こうとしてやめたのを思い出しました。

 

  

 僕を構成する5つの漫画は以上です。

 好きなものを紹介するときは丁寧にプレゼンしたい気持ちが先走ってしまいがちですが、こうして雑に自分のことだけ語りたいこともありますよね。こういう時のためのブログでいい気がしました。

 このブログは妙に“世のため人のためのメディア”ぶってしまうきらいがあるので、もっとくだらない日記をたくさん書きたい。それこそTwitterの延長みたいな。