フリーライターなるしかねえ

社会不適合な若者の日記です

『アンデッドアンラック』について語り合う友達がいないよ

ikiumejapan.hatenablog.com

この記事に付随する日記です。書いていて思ったことなど。

『アンデッドアンラック』のネタバレを含むので、未読の方は読んでからまた来てください。

 

 

 

きっかけの話(余談)

 俺はこうしてたまにブログを書いている上で、好きなものの魅力を伝えてえ~!と思って記事を書き始めてみては、こんなんじゃ伝わらねえ……と消沈して下書きフォルダに埋葬する、みたいなことを日々繰り返してるんですよね。助けてほしい。
 『アンデラ』の記事の下書きも、実はもう半年ぐらい前に書き始めてて、例のごとく難航して埋めてあったんです。いやマジで、こういうネタバレが致命傷になりがちな漫画を人に勧めるって難しすぎんか?「予想を裏切る展開!」っていうのがもうネタバレですよね、とか俺の脳内のひろゆきが言い始めて俺はもう何も書けなくなる。

 そんな感じで放置したままいつものようにツイッターランドを眺めてたら、今月の頭ぐらいかな、某ジャンプ漫画の布教用プレゼン資料を作りました!みたいなツイートが流れてきて。
 言っちゃ悪いんですけど、そのパワポ資料ってのがまあお世辞にもクオリティが高いとは言えない内容だったんですよね。俺のTLに回ってきたのも、半ば晒し上げみたいな流れで。
 見るからにこう、若い子が勢いで作ったんだろうな、っていう痛々しさと恥ずかしさがあって、何と言うか、プレゼン資料と銘打ってしまったことが全ての間違い、みたいなスライドの羅列だったんですね。俺もパワポなんて碌に触ってこなかったけど、これは確かにアカンなと一発でわかるような、文字だらけで、スライドだけを読ませる感じの。単なるお気持ち画像ツイートとして出せばまだよかっただろうに、みたいな内容。
 幸い、製作者に心無い言葉を直接浴びせに行くような輩はいなかったんで軽いボヤ騒ぎぐらいで済んでたんですけど、それがまた余計に印象的で。というのも、そのパワポツイート自体がまあまあ伸びてて、しかも見た感じ界隈では好評なんですよ。まあ、称賛してる人達も、その、プレゼン資料の良し悪しなんてわからないんだろうな、みたいな恥ずかしさがあるんですが。

 でも、そういう人達が、外でボヤ騒ぎが起きていることにも気付かずに褒め称えているのを見て、少なくとも「熱意って伝わるんだなあ」みたいな感動もあったりしたんですよね。技術も知識も足りていなくて、痛々しくて恥ずかしいけれども、そこに込められた熱意が本物だからこそこれだけの反響があるんだろうな、と。
 強烈な共感性羞恥でゾワゾワっとしながらも、こうやって形にして出せるのは偉いし、良くも悪くも話題になってるんだから、クソパワポを晒してみる価値もあるんじゃないかと思って、今回やってみるに至ったというわけです。俺も人のこと言えるほどパワポを扱った経験はないので、大真面目に作ったらちょうど賛否を呼ぶクソスライドが生まれるんじゃないか、なんて期待もしながら。

 学生以来のパワポは結構楽しかったです。作りながら昔習ったことを思い出そうとしたけど、「フォントはメイリオでいい」と「色は3色(黒・青・オレンジ)でいい」しか思い出せなかった。あと「アニメーションはいらない」ぐらい。
 個人的には峠道の図がかなりクソパワポ感が出た手応えがあって気に入ってます。いい感じの矢印を描く方法がわからなくて、初めてタブレットが欲しいと思いました。俺は何をやっているんだ。

 反省点はいくつかあるけれども、一番大きいのは時間をかけ過ぎたところですかね。一週間ぐらいでササっと仕上げて、DMMブックスのセールがやってるうちに出したかった。無念。
 あとは本文の長さ。なるべく簡潔に収まるように頑張ったけどイマイチ足りなくて半端に長くなってしまった気がしますし、長いならいっそドチャクソに長い方が熱量は伝わるんじゃないかとも思えてきます。でも長いと興味ない人に読んでもらえなさそうでつらい。Twitterとかでも、結構いいこと言ってるのに長いってだけで文句言われてる記事よく見るし。ちょうどいい長さはどこなんだ。

 

アンデラの話(本題)

 やっぱりね、俺は悔しいんですよ。ジャンプ読んでる人とか、最近になって呪術廻戦おもしれ~!って言い始めた人とかが、アンデラの面白さに全然気づいてないの。掲載順もほとんど真ん中より下だし。みんなもっとよく読んで!気づいて!って。

 ただ同時に、まあこの内容だから仕方ないな、とは思っていて。はっきり言ってテンポ早すぎてスピード違反してるレベルだし、年季の浅い少年漫画にしてはわかりやすさが欠けてるのは事実なんですよね。これが既に人気の長期連載とか青年漫画とかだったら、ここが欠けてても見逃してもらえるんですけど。林編集の言う「お客様との契約が既に済んでいる作品」ですね。実際、最近は呪術が設定ドバドバ回をかまして読者を宇宙猫状態にできるところまで来た。

jump-manga-school.hatenablog.com

 これで言うとアンデラはまだギリギリお客様との契約が済んではいないので、もっとじっくり懇切丁寧に説明をしてあげないといけない段階なんですけど、たぶんそれも理解した上で意図的にスピード違反してぶっちぎってるんですよね、この漫画。客が観光バスに乗りに来てることを承知の上でジェットコースターに乗せてる。
 上の記事でも言及されてる通り、現環境の少年ジャンプは序盤でテンポを失ったら打ち切りルートに入ってしまう魔境なのは確かで、現役ラインナップだと石とかマッシュルはその象徴に近いんですけど、アンデラはそのもう一個先を行こうとしてる気がするんですよね。なんかそういう限界に挑んでる。テンポ早いのがいいんだな?言ったな?お?みたいな。時々減速する優しさも見せる(この間の巻頭カラー(52話)とかが顕著)んですけど、基本的には面白ければいいんだろ?と言わんばかりに猛スピードでぶっ飛ばして、峠の急カーブで乗客が振り落とされて死んでいるんです。

 俺は一応生き残っている乗客なので、いくら揺すられようが遠心力でエグいGがかかろうが「面白いから許すぞ」派なんですけれども、ヒヤヒヤはしてしまうんですよね。え、お客さん結構死んじゃってるけど大丈夫?つって。最近は少しペースダウンする傾向が見えてきてはいるけれども、今年は入れ替わりも激しいし、めっちゃ面白い新連載が来て今の下位層が抜け落ちたらちょっと不安かも、とか。
 締切日に修羅場ってるところがテレビの取材に出ていたり、作画がちょっと荒れていたりするのを見ても、このハイテンポ展開を維持するのは(たぶんネーム切るのが大変すぎて)負担が大きいんだろうということは伝わってくるので、もうちょっと余裕の持てる状態になってもらって安心したいのがファンとしても正直なところ。欲を言えば休みながら描かせてあげてほしいもん。

 で、じゃあファンとしては何が出来るか、って言われたらもう、布教しかないんですよね。単行本売れてるぞ!アンケ取れてるぞ!つって、どうにかして、契約済んだぞ!まで持って行きたい。というわけで、俺も今回の記事を書いてみたよ、ということです。こんなこと聞いてくれる友達は周りにいないのでインターネッツの虚空に向かって叫ぶしかない。

 

 むず痒いところなんだけど、読めば読むほど味が出るってことは、裏を返せば1回読んだだけじゃ全部は伝わらないってことで、それって週刊誌の人気投票で生き残るにはきっと相当なハンデなんですよね。
 ただ、「ラフにも楽しめる」のフックだけでジャンプの中堅層に定着できるパワーがあるんだから、ディープな部分も含めたら文句なしで看板漫画なんですよ。超スピード過ぎて気づかない人が多いだけで、高密度ハンターハンターみたいなもんなんですよこの漫画。マジで。

 みんなが単行本さえ握ってしまえば、超スピードにも慣れるまで読めるんですよ。いくらジェットコースターでも景色を楽しめるぐらいまで慣れるんですよ。降りてから「2つ目のコーナーで下の方にも線路が見えなかったか!?」とか「このルートは谷の向こうのあの山につながっているに違いない!!」とか「それはそうとあの頂上から一瞬見えた景色は綺麗だったな」とか言って何度でも乗り場に向かって行けるんですよ。
 とか考えた結果、まずは1回その超スピードを体験して面食らってみてほしいな、というところに行きついて、ああいったプレゼン内容になりました。あんまりネタバレもしないで済むし。
 ネタバレせずに魅力伝えるのマジで無理ゲーすぎてしんどいですよね。俺、ネタバレに配慮しすぎて「アンディと風子がユニオンに入る」すら言ってないのヤバくないですか? そもそも主人公たちを追ってくる組織に入れちゃおうって発想がヤバくないですか? 本田編集、あなたも天才ですよ。

 なんか逸れちゃいましたけど、そういうどこまでネタバレするかの塩梅も含めて、俺より上手に面白さを伝えられる人がいっぱいいるはずなので、自信のある方は是非布教活動に打ち込んでください。俺たちが戸塚先生を支えるんだ、ウオオ。
 自信のない方は、俺の記事をSNS等で広めてくれると嬉しいです。あとツイッターでフォローしてください。周りにアンデラファンが少なすぎて不安なので。

 早くTRIGGERがアンデラの超絶美麗アニメ作ってバズり散らかして、全国民とアンデラの話できるようにならねえかな。