フリーライターなるしかねえ

社会不適合な若者の日記です

【感想】週刊少年ジャンプ 2019年25号

 『ONE PIECE』と『約束のネバーランド』が休載。しんどいですね。

 

 

ふたりの太星

 鬼門テーマとなりつつある“将棋”を題材にした新連載。

 ジャンプで昼と夜の二重人格といえば『ぬら孫』が思い出されます。あちらは同一人物の覚醒/非覚醒が切り替わるような形だったため一人の主人公として見やすかったですが、こういった完全な別人格の共存となると難しいですね。

 今ちょうど『神緒ゆい』もそれに苦しんでいるように見えますし、ここにどういった回答が用意されているのか楽しみです。個人的には切り離ししかないと思ってしまいます。

 あと、もうちょっと露骨に二つの人格のビジュアルに差をつけていい気がします。『遊☆戯☆王』を見てほしい。

 

鬼滅の刃

 カナヲちゃん一人では荷が重いだろうというところが戦況にも表れてきたタイミングで、心強い助っ人の登場。伊之助ほんとすき。

 明らかに強すぎる範囲攻撃を持つ童磨を、猪突猛進の具現化たる彼がどう突破していくのかが楽しみです。カナヲちゃんの“目”も鍵を握って来そう。

 

Dr.STONE

 新キャラは頭首に付け入るため魅了を武器にする美少女。こういうところでおいしい思いができないゲンが好き。

 催涙ガスもコハクちゃんの馬力で発射するシュールさに笑いました。

 

サムライ8 八丸伝

 バトルシーンはゲーム内でしかなかったものの、冒険(?)に飛び出して同志を見つける理想的な第二話と言って良いでしょう。どっかの西遊記もこうであってほしかった。

 次週は悪党(とは言ってもゴロツキっぽい)とバトルする展開になりますが、先につながるような内容になるでしょうか。「侍になる」という夢を実現してしまった主人公に、明確に新たな目標が欲しいところですね。

 

ブラッククローバー

 ネロもといセクレは魔導書を見守る役目を負っていたんですね。500年越しのリベンジマッチでも、彼女の魔法が活きてくれそうです。

 主人公サイドも合流し、決戦待ったなしの引き。この漫画について、テンポが良いテンポが良いと毎回言い続けていますが、こういった回想シーンが間延びせずスッと本編に帰って来れるというのは、なかなかに稀有な長所だと思うんですよね。

 

呪術廻戦

 フワーオさんは作者の半裸マッチョ病によって生み出されたキャラクターだったんですね(巻末コメントより)。

 この漫画にたびたび現れる“為になる考え方シリーズ”ですが、今回は「他人と関わるうえでの最低限のルール」の話が刺さります。

 「私はアナタを殺しません、だからアナタも私を殺さないでください」は、いわゆる「自分がされて嫌なことは他人にするな」の類なわけですが、そこに個人の価値観や感覚が関わって来ると途端に難しくなりますよね。

 「相手の尊厳を脅かさない線引き」は一方的なものではなく、双方に相手への理解があってこそのものです。これを理解できずにずかずかと踏み込んでしまう人間が世の中には多すぎる。伏黒くんは中二でこれを理解しているというのに……いやこれは伏黒くんがすげえ。

 

ハイキュー!!

 苦悩するエースを一年生組が支える展開。早く旭さんにド派手な見せ場が欲しい。来たるべき瞬間に向けて、しっかりフラストレーションを溜めてくれる構成が素晴らしいですね。

 冒頭の小金川くんも含め、下級生の将来を思わせるような描写があると、この漫画は二年目以降もやってくれるスポ根なのかと期待してしまいます。もちろん、世には二年生編から失速するスポ根も多いので不安も半分ありますが。

 

チェンソーマン

 マキマさんの株を上げに上げて衝撃の引き。すごいアトラクションだよこの漫画は。

 今は勢いに乗っていながらも読者の理解が追い付いていますが、いつ読者が振り切られるような超展開に突入するかが少し楽しみでもあります。『ファイアパンチ』中盤以降の、哲学と呼ぶに値するあの難解さは、本誌では見られないでしょうか。

 

ぼくたちは勉強ができない

 真冬先生回多くないですか?でも可愛いのでよしとします。

 「ちゃんと卒…」なんなんでしょうね。

 

火ノ丸相撲

 今回に限らず、ここ数試合はずっとそうなんですが、これだけ勝ちフラグがビンビンに立てられているのにぐっと熱くなれる取組みが描けるのは本当にすごいですよね。

 それはキャラクターの魅力でもあり、築いてきた歴史の集大成でもあるように感じます。学生編で繰り広げられたドラマが確実に大相撲編にも活きていることが、顕著に見て取れます。

 そして、そのクライマックスに相応しい小関部長との千秋楽。国宝に対抗しうる“大太刀”の太郎太刀として正面から立ち向かう彼の姿は涙を誘います。アツすぎる。

 

僕のヒーローアカデミア

 個人的にトゥワイスはかなり好きな敵なので、フィーチャーされるのは嬉しい限りです。前にも少し描かれましたが、彼もまた過去の悲劇的な体験から歪んでしまった一人です。能力の進化なのか精神的な成長なのか、彼がこの戦いで何を得るのかが楽しみです。

 殺したがったり仲間に入れたがったり、解放軍の幹部は割と自由に各々の意思で動いているんですね。少し気になります。

 

ゆらぎ荘の幽奈さん

 厳しい修行でしたね…!!

 この修行によって霊体にも触れるようになったというのも時系列的に噛み合いそうでいい感じなんですが、もしかして師匠との出会いもここがきっかけになるんでしょうか。タイムスリップものが上手い。

 

ジモトがジャパン

 序盤から勢いも良く、フラグを立ててから回収するまで綺麗にまとまった良い回です。構成の上手さは長生きするギャグ漫画には必須ですね。唯一のギャグ枠になってしまいそうですし、ここからもその実力に期待がかかります。

 「結局は地元のコトしか言ってなくね?」が良かった。

 

アクタージュ

 扉絵が良すぎる。待って無理。

 ステーキに釣られる夜凪も良ければ、吉野家で合意しちゃうコンビも良いですね。この二人が一緒に牛丼食ってるシーン、絶対描いてくれよな。

 今後発表されるというキャストには新顔も懐かしい顔も見られそうです。竹刀を持っているのは第1話のオーディションで殺陣ができると言っていた子でしょうか。今回も圧倒される役回りになりそうではありますが、主役四人との絡みが楽しみです。

 

神緒ゆいは髪を結い

 このまま行けば3週後にはドベ2というところまで来てしまいました。

 物語も本筋に触れるかと思いきや、いつものお礼参り回においろけと百合営業のテコ入れ。

 一応あと十数週の命はほぼ確約されているはずですが、上方修正が間に合わなさそうな雰囲気が出ていて悲しい限りですね。ツイッターで第1話がバズったりしろ。

 

食戟のソーマ

 思っていたより1話多く続くかもしれないですね。

 最終決戦でわかりやすく超人技が出ているのは良かったと思います。回想もサクッと終えて、リアクション演出を残しての引きも丁度良い。

 来週のおさずけ大爆発で伝説になってください。

 

最後の西遊記

 タイトルの「orphans」は「孤児」の意味。エステルちゃんも大変なんですね。

 身内の紹介も終えて、討怪衆として初の仕事へ。この漫画で初めて“冒険に出発する”ような感じがします。これを第二話ぐらいでやってほしかった。

 

約束のネバーランド

 評判に違わず、世界観の中でめいっぱいふざけるスピンオフギャグの理想形です。スピンオフ特有のゴリ押しキャラ崩壊すき。

 宮島先生の漫画は面白いけど長期連載に向かないように感じていたので、こういった形がマッチしているのかもしれませんね。

 

思春期ルネサンスダビデ

 今週で完結かと思いきや、来週まで持ち越し。ページ数の都合でしょうか。

 負けヒロインの気持ちにもしっかりとけりをつけてくれたのは非常に好印象です。このために1話使ってくれたと思うと泣ける。

 

 

 今週も『週ちゃん』が面白い。巻末コーナーまで読んでいる人に、巻末コメントの楽しみ方まで知識を添えてくれるホスピタリティ、めちゃくちゃ温かくないですか?