フリーライターなるしかねえ

社会不適合な若者の日記です

【感想】週刊少年ジャンプ 2019年26号

 今週は全体的に面白くて大満足の内容でした。新連載組がかなり頑張っているので残留争いが楽しみです。

 

 

ビーストチルドレン

 日本開催のラグビーワールドカップを控えた今年を狙いすましたかのようなラグビーの新連載。生き残ればちょうどいい時期に単行本も出てワールドカップも始まる、絶妙なタイミングでの連載開始です。チャンスにあふれている。

 中学三年生、好きなスポーツをするための環境に恵まれない主人公が才能あるライバルに出会うところから始まる物語は、『ハイキュー!!』を踏襲したかのような構成です。

 巻末コメントを見るに、『アイシールド21』や『ヒカルの碁』のような、「ルールはよくわかんなくても何故か面白いしアツい」系の作品を目指しているようですね。

 まずは「ぶつかるって最高」を伝えた第1話。10ページ以上にわたってタックルを当てるまでの攻防を描きながらも、しっかりと1話の中で主人公とその周囲との関係性も十分に紹介出来ているので、2話以降のテンポ次第ではかなり期待できると思います。

 

ONE PIECE

 悪魔の実は一口かじったら効果が消える設定だったと思うんですが、「SMILE」は副作用だけ残るんですね。便利な設定だなあ。成功作を細かく切ってみんなで分ければ全員ギフターズでは?とかSBSでツッコまれそう。

 オロチは久々に純粋悪みたいな敵キャラなのでしばかれるのが楽しみですね。(ドフラミンゴとかは過去が描かれすぎてアレだった)

 

サムライ8 八丸伝

 八丸くんがサムライ像を実現しているのがいいですね。パンツのくだりよく覚えてなくて読み返しちゃった。

 いきなり核心に触れるような引きですが、このタイミングで語っていいんでしょうか。うまくごまかして先に宇宙に旅立つ話をやった方が賢い気がします。

 

火ノ丸相撲

 最高の一言です。土俵の上で語り合うまで長らく口を利かなかった後で、お互いの成長をぶつけ合う取組みの果てに、今度は火ノ丸からの「またやろう」で応えるシナリオの美しさたるや。

 取組みの直後、涙を流しながらの「話したいことがたくさんあるんだ…」に小関部長の人間性が詰まっているように感じます。なにせ優しいんです彼は。怪我からずっと苦しんでいた親友に対して、意地を張って声もかけないとか、元々そんなことできるような人じゃないんですよ。

 そして草薙、負け越してるんですね。鬼丸と当たった時は2敗ぐらいだった気がします。ここも勝ちフラグが立っているはずの展開ですが、果たして横綱に勝てるのかが気になります。あと星取表が見たい。単行本とかにあるんでしょうかね。

 

鬼滅の刃

 場の空気は読まないけど、表情からすぐにしのぶさんの死を読み取ることができる。伊之助のそういうところが本当に好きです。伊之助が居ると、その場全体が伊之助の空気になるのがいいですよね。こんな回が続くと思うと嬉しい限りです。

 童磨との因縁は前に出てきた母親らしき人物絡みでしょうか。

 あと新技がまさかのズームパンチで笑いました。

 

Dr.STONE

 石化光線は爆弾型の兵器だったんですね。科学をテーマにする漫画の中で「なんでもアリアリファンタジー」に見えていた唯一最大の謎も、科学でアプローチができることが判明しました。こいつ頼もしすぎるマジで。

 そして、次週はコハクちゃんをプロデュースする展開。この漫画はあまりキャラの見た目で売ろうとしていないように感じていたので新鮮ですね。彼女も黙ってれば可愛い女の子ですから期待していいでしょう。

 

約束のネバーランド

 GF農園の身内同士で疑り合ってるの、なんとも居心地が悪いですね。それほどの立場の人間にノーマンはなってしまいました。

 鬼に飼われていたという新キャラのアイシェ、彼女もまたアダムのように未知の領域を示してくれているように感じます。

 

アクタージュ

 アキラくんが絡んでこないと思ったら、芝居を磨く旅に出るとのこと。再登場も楽しみです。

 主役が異次元すぎて、武光くんと和歌月さんがヤムチャポジションに置かれてしまいそうな気がしてなりません。大丈夫なんでしょうか。

 ダブルキャストの各サイドで演出家も別となると、夜凪陣営の演出も気になってきますね。

 

僕のヒーローアカデミア

 トゥワイス覚醒。ちゃんと使えば絶対強いんだよなこいつ。

 トガちゃんだけでなく、他のメンバーにも思ったより尺を使っているのが意外です。連合ファンの多さも相まってのことなんですかね。

 確かにアツいんですけど、こんなことやってていいんでしょうか。主人公たちの姿が久しく見えていないので少し不安になります。熱心なヒロアカファンたちがどう思っているのかが気がかりです。自分の周りにはあまりいないので……。

 

ふたりの太星

 切り離しどころか、片方を退場させるとは。衝撃の第2話でした。

 羽賀くんは今後の物語にどう関わって来るんでしょう。ぽっと出にしてはキャラが濃すぎる一方で、レギュラーになるには実力が足りていないようにも見受けられます。しかしまさか主人公を(実質)殺した犯人が使い捨てキャラということもあるまいし、少しモヤっとする部分です。

 なんにしても、今後の展開を支える仲間キャラクターが早めに増えてほしいところですね。ふたりの世界ばかりに焦点を絞ってしまうと、かなり味気なくなってしまいそうです。

 

呪術廻戦

 野薔薇ちゃんの見せ場が来そうな展開。彼女はほとんどバトルシーンでおいしい思いをしている印象がないので、スカッとやっちゃってほしいです。

 しかし一方で、やっぱり実力差があるんじゃないの、と気にする自分も同時にいます。なんなら正直彼女は噛ませポジでもいい。

 

ブラッククローバー

 オールスター勢ぞろいといった展開ですが、それでも悪魔にはなかなか敵わない。マジで強すぎんかこいつ。

 「やはり…反魔法なら…!!」の展開はもう何度見たかわかりませんが、この漫画はこれがいいと思います。様式美。

 

ぼくたちは勉強ができない

 うるかちゃんは代謝がいいんですね。ええ、良いですね。

 

チェンソーマン

 ツイッターでバズり、単行本も重版、センターカラーも獲得、そしてカラー扉裏に新規読者向けのキャラ紹介を用意したこのタイミングで、メインキャラを次々に殺害する漫画、チェンソーマン。いいぞ、どんどん飛ばしていけ。

 少年漫画的には「実はみんな死んでませ~ん」が正解に思えるような展開ですが、全員殺してもおかしくないのが藤本タツキ作品。相変わらず目が離せません。

 

ハイキュー!!

 「強いって自由だ」はこの漫画で何度も描かれているテーマ。木兎や宮兄弟を筆頭に、「勝負事で本当に楽しむ為には強さが要る」を体現するかのようにハイレベルな試合の楽しみ方を見せたキャラクターは数多く現れましたが、それを一番よく見せてくれるのはこの影山なんですよね。ニヤリと笑うこの表情が良い。

 苦悶するエースの背中にはまだまだ焦らされます。この展開だと、ベンチ組の助けも必要になってくるでしょうか。レフトからの一本が出た時のカタルシスがもうすごいことになっていく。

 

思春期ルネサンスダビデ

 35週と粘りましたが、ここで打ち切り。設定やキャラクターは非常に良かった一方で、肝心のギャグのキレが今一つ足りなかったような印象です。

 最終話に至るまでの友情ドラマはギャグ漫画とは思えないほどのもので、次回作にも期待が持てます。そもそもの画力が高いと思うので、シュールな作風に限らず何を描いても良さそうです。

 

ゆらぎ荘の幽奈さん

 バトル展開に突入する前に、使えるものは余さず使っておこうという心構え、素晴らしいと思います。

 バトルも悪くはないんですが、どうしても需要から外れている感が否めないですね。

 

食戟のソーマ

 思ったより迫力がなかったな、というのが率直な感想です。クライマックスのはずなのに、いつもとそこまでの差が感じられないというか、もっとド派手にぶっ飛んでもよかったように思えてしまいます。

 「自分がない」という“コピー能力キャラあるある”が結局の敗因というところも、少し拍子抜けしてしまうところです。

 次週はえりな総帥との対決で俺たたエンドになるでしょうか。尻すぼみの展開は悲しいですね。

 

神緒ゆいは髪を結い

 無事、ドベ2まで来てしまいました。悲しい。

 今回もそうですが、敵キャラ(?)が毎度ぽっと出の使い捨てキャラばかりなのが問題な気がします。もっとメインキャラ以外の登場頻度を上げて、脇を固める準レギュラーを定着させたかったですね。

 明らかに中堅層とも差が開いているので、新連載が軒並み駆け抜けていく以外、生き残りの道はなくなったと見て間違いないでしょう。残された期間でどうにかひと花咲かせてほしいですね。いや、個人的にはもう咲いていたと思ってるんですが……。

 なんかの間違いでギャグ枠として定着できたりしないかな。

 

最後の西遊記

 こちらも案の定ドベ定着。10週駆け抜けじゃなくてよかったね、というレベルだと思います。

 とにかく説明が多くて、キャラクターの見せ場が極端に少ないのが良くないですね。今週もほとんどバトルしてない。

 打ち切りまでに一度でもいいのでカッコいいバトルが見られて、かつ1話から撒いた謎を綺麗に回収できることを祈ります。

 

ジモトがジャパン

 なんとこちらも連載終了……ではなく移籍という形。さほど不人気なようにも見えなかったので、少しもったいないようにも感じます。

 しかも、移籍先は『最強ジャンプ』。現在本誌で読んでいる読者はほとんど誰も追えないでしょうね。ファンを捨ててしまうようで、やはりもったいない。『ジャンプ+』では駄目だったんでしょうか。

 本編は一切しんみりせず、いつも通りのふざけ具合。今後はさらに低年齢層向けということで、もっとおバカな内容に振り切って頑張ってほしいです。

 

 

 新連載陣、定着するかどうかはともかく、今のところ悪くない印象のものばかりです。次週、4つ目の新連載も続けるでしょうか。

 ジャンプで「忍」と銘打ってしまうと、どうしても『NARUTO』と比べられかねないので難しそうですね。