フリーライターなるしかねえ

社会不適合な若者の日記です

【感想】週刊少年ジャンプ 2019年27号

 新連載が生き残れるかはさておき、レギュラー陣がとにかく面白いので安心して読んでいられますね。

 

 

トーキョー忍スクワッド

 タイトルからどうしても『NARUTO』系をイメージしてしまいますが、未来の東京を舞台にしたSF能力バトルモノです。

 正直な感想としては、こりゃ駄目だ!とは思わないものの、これは流行る!とも思えないくらいのところです。説明がたくさん必要な設定は難しい。

 絵も見やすくて、作品の質は決して低くないですが、わざわざ「忍」をテーマにした漫画を、『BORUTO』も『八丸伝』も載っている今のジャンプで始めるという編集部の判断にやや疑問が残りますね。

 

鬼滅の刃

 伊之助の過去が敵の口から語られる回。お母さんも綺麗なお顔してますね。

 本当にゲスで悪趣味で、早くぶっ飛ばされてほしい気持ちでいっぱいですが、こういう“憎める敵キャラ”が大好きです。主人公たちを一層輝かせてくれるので。

 毎度のことですが、扉絵もずるいですね。あまりにも良い。

 

ONE PIECE

 「SMILE」の悲劇はこの国の国民だけでなく、たどり着いた海賊たちにも襲い掛かっていました。身内とまでは言いませんが、キッドの一味も主人公サイドに近い印象になってきていたので、この展開は衝撃的でしたね。

 なんにしても、ようやく麦わらの一味も暴れ始めることができそうで、次週からが一気に楽しみになってきました。

 巻末コメントで思い出しましたが、アオハル(カップヌードルのCM)やばかったですね。ああいう作品愛のこもった壮大なファン作品は、原作の偉大さがより強く感じられるようで大好きです。

 

約束のネバーランド

 脈絡もなく理解不能な迷路に、エマよりレイの方が精神的に参っているのが印象的でした。考えすぎるタイプの方がドツボにハマりやすいのかもしれませんね。そして実際に突破口を見つけたのはエマの方みたいです。

 鬱屈とした展開が長くなりすぎない程度のテンポも絶妙に良いですね。

 

サムライ8 八丸伝

 やはり秘密は残したまま、最初の修行編に突入しそうです。なんというかこの漫画は、ある程度打ち切られないことが決まっているような落ち着きがありますね。本来であれば、「友情・努力・勝利」の「努力」の部分を新連載で早めに取り入れるのは難しいように思えますが、人気作家が原作であれば出来る……みたいな。

 実はまだ周囲ではあまり高い評価が下されているのを見たことがないですが、世間一般の読者人気はどうなんでしょう。個人的には、どのページでも背景が常にしっかりと描かれていて、少し読んでいて疲れる感じがあるのが気になります。

 

ブラッククローバー

 反魔法だけを頼りにするのではなく、エルフの力も一度描いた形。ユノとエルフの関係性にもまた伏線が張られたように見えます。

 でもやっぱり反魔法じゃなきゃダメそう。これでいいんです。

 

Dr.STONE

 濃厚なキスシーンを全くロマンチックにしない主人公、すげえよな。

 石神村の生き残りは、スイカだけでなく銀狼もいました。水中にいたので無事でした、は分かるんですが、わざわざ船に戻ったんですね。彼がもう一皮むけるシーンになってほしいところです。

 アニメ化は嬉しいけど、夕方枠が良かった……。全国のちびっ子たちがこのアニメ見れないの、世界の損失すぎる。

 

僕のヒーローアカデミア

 愛と勇気を語る悪役というのもオツなものですね。敵は強大で、荼毘の体も不安だらけですが、トゥワイスが強すぎるおかげでどうとでもなりそうです。

 そして、ようやくのギガントマキア起動。ここから一気に決着に向かってくれると良いんですが。

 

ビーストチルドレン

 『ハイキュー!!』の流れを汲むかと思いきや、ユキトくんは影山ポジションではない模様。良い意味で裏切ってくれました。

 おそらく高校のチームメイトと顔合わせになるであろう次週が肝心です。魅力的なキャラクターがたくさん現れることを期待したいですね。

 

ぼくたちは勉強ができない

 他のヒロインに比べると古橋回は距離感が遠めというか、接触が控えめになっているのが良いですよね。

 成幸くんが古橋パパ大好きになってて笑いました。

 

呪術廻戦

 やっと輝いている野薔薇ちゃんが見られたようで嬉しい限りです。抜群の演出で描かれた戦闘シーンは、この漫画の真骨頂が見えたと言っていいでしょう。「虎杖悠仁は止まらない!!」も最高です。

 一方で、弟を思いやって術式を解く兄者の情の厚さも目に留まります。敵ながら腹に一物抱えている感じが少しモヤモヤするところです。

 富樫先生の漫画読んでる時とかによく思うけど、戦闘中にナレーション入るのマジでカッコいいよね。

 

ふたりの太星

 今の太の実力を知った星が、ついに将棋と向き合うようになっていく重要なエピソード。今後、少なくともしばらくの間は星が主人公と考えて問題ないでしょうか。次週からはどんどん将棋を指していってほしいですね。

 どうしても気になるんですが、数学の先生のくだりいる?『ハンター』好きなのは伝わりましたが、なんか急に変なネタに走ったように見えて残念です。

 

ハイキュー!!

 突破口を見つける前に、昼神くんのバックボーンが明かされました。星海くん、天然なんでしょうけどいい仕事してますね。

 しかし、今週もさらにエースの苦悩が続くとは……憎い演出が過ぎる。絶望的な引きが、かえって次週への期待を高めます。

 

アクタージュ

 先週から気になっていたパーカーのデザインが「KONGARI」だと判明して笑いました。

 王賀美さんは黒山監督込みで仕事しに来たんですね。これでいくと夜凪サイドの演出家はゴリゴリの凡夫って感じになりそうですけど大丈夫なんでしょうか。普通にスゲー奴出てきてほしい。

 こういう強敵を前に燃え上がる主人公もまた、少年漫画らしさにあふれていますよね。変なバトル演出もないのに、芝居という題材でここまでジャンプらしく戦えるのは末恐ろしい実力を感じます。

 ちなみに、少年漫画らしくない題材を変なバトル演出で上手く少年漫画に落とし込んだものを『SOULCATCHER(S)』と言います。

 

ゆらぎ荘の幽奈さん

 扉絵がド直球エロスでビビりました。全国の少年たち大変なことになるでこんなん。

 本編はいつものスケベバトル展開でややもの悲しいところですが、「ぶっ飛ばしたい」ではなく「守りたい」気持ちに呼応して能力が発動するのはアツくて良いと思います。

 

火ノ丸相撲

 苦戦しているような戦績に見えた草薙ですが、スタイルを変えている最中であり、千秋楽でそれが完成したという盤石さでした。全盛期浅田真央みたいなことですね。プログラム総組み換え。

 はっきり言って草薙に勝ちフラグが立ってしまっているこの試合を、あえて回想の形で描写するの、本当に巧い。リアルタイムで追おうとすると、どうしても「どうせ勝つんでしょ」という気持ちが邪魔をします。「どうせ勝つ」、その上でいかに魅せるかという点で、素晴らしい回答が用意されていました。

 

チェンソーマン

 ずっと秘められていたキャラクターの能力をお披露目して読者を惹きつけた直後にそのキャラクターをブチ殺す漫画、チェンソーマン。

 銃の所持にはそのまま銃の悪魔が関わっているような伏線も張られました。

 そして、なんの脈絡もなく現れる、全く敵っぽくないビジュアルの新たな敵キャラ。ギアが上がって来ましたね。この松本タツキワールドから、振り落とされないように頑張りましょう。

 

食戟のソーマ

 今週で終わるかとすら思っていましたが、完結まであと3話との告知。かといってカラーページを貰えたわけでもなく、尻すぼみで打ち切りになる悲しいムードが全体に漂っています。

 本編も最終決戦なのに、勝ちフラグがビンビンどころか、勝負にならないことが目に見えてしまっています。薙切総帥は万全の状態でドンと構えていてほしかった。

 正直、先週のショボさを見てしまった以上、派手な最後の花火にはもう期待できないというのが本音です。このままスッと消えていってしまいそう。悲しい。

 

神緒ゆいは髪を結い

 ここでついにライバル男キャラ登場。鍵斗くんに全く肩入れしないエビちゃんの立ち回りが完璧すぎてウケる。

 こやぎちゃんもそうですが、この辺りのキャラはもっと早く出した方がよかったようにも思えます。少なくとも、使い捨ての敵キャラをたくさん出すよりは……。

 逆に、自ら封印を解く展開は、こんなに早くに持ってくる想定ではなかったでしょう。連載が軌道に乗っていればもっともっと遅く、必殺のタイミングで出したかったはずです。こういった部分にも、低迷している雰囲気が感じられて惜しい限りですね。

 

最後の西遊記

 今週はちゃんと戦ったー!2~3ページぐらい!!

 主人公の戦う理由が仲間たちに響いていくのはすごく良い展開なんですが、それが実質一人目の仲間で行われるのが第13話という点がどうしても残念です。

 

 

 

 ギャグ漫画が全く乗っていないジャンプは寂しいですね。やっぱり『ジャパン』は残留で良かったんじゃないかな。