フリーライターなるしかねえ

社会不適合な若者の日記です

【感想】週刊少年ジャンプ 2019年17号

 『鬼滅』や『ソーマ』がクライマックスに向かっていて、更なる転換期も近いように思えます。そろそろもう一本くらい爆発的な王道新連載が現れて欲しいところですね。

 

 

ONE PIECE

 バトルシーンがしばらく遠のいていた中で、久々にゾロの見せ場が描かれた回。バトルにおける彼の魅力は、何と言ってもこのタフさですよね。致命的に見えるダメージさえものともせず、ドクドクと血を流しながら不敵に笑うコマが印象的です。

 個人的に楽しみなのは、黒刀は「成る」ものという話。リューマもミホークも、「成る」だけの戦いを経てきたということですね。和道一文字もいつか「成る」時が来るフラグが立ったと考えてもいいでしょう。

 

鬼滅の刃

 亡き父親との回想シーンで、“透き通る世界”のヒントが見えた回。炭治郎が辛い修行にもへこたれずに努力を続けられる根拠にも、この父の教えがありそうです。あと長男だし。

 答えを見つけた炭治郎が、義勇さんと共に躍動する姿が早く見たいです。炭治郎が極められなかった水の呼吸と、新たに極めんとするヒノカミ神楽の合わせ技って、ものすごくロマンがありますよね。作品全体を通してニッチな魅力があるのももちろんですが、こういう少年漫画的な要素もしっかりと押さえているのが、この漫画のすごいところだと思います。

 

Dr.STONE

 1年の期間を経て、ついに船が完成。カメラ(写真)が南の立場や心情を象徴するものであるのと同時に、アルバムとして1年をコンパクトに描くための舞台装置としても機能しています。こういう節々に見えるスマートさがたまらないですよね。

 次回からはいよいよ船旅編に突入でしょうか。毎週言ってますが、本当にテンポが良いですね。

 

約束のネバーランド

 エマの悲痛な訴えと、切り札の“七つの壁”を以て、ひとつの落としどころが見つかりました。こんな風に意見が衝突してもお互いの正しさを認め合えるのが“賢い”人間ですよね。偉そうな政治家とかに読ませてやりたい。

 立場上、冷酷な態度に徹して、自分の心は打ち明けることのないノーマンですが、エマの夢物語に願いをかけたいのは間違いないでしょう。「そうやって信じて今がある」彼らですから、今回も同様に切り開いてくれることに期待したいです。

 

アクタージュ

 友達を蔑まれて怒れる夜凪ちゃん、間違いなく少年ジャンプの主人公ですよね。朝陽さんの目には意外な印象に映ったその姿は、攻略の端緒となりそうです。

 その「友達」に朝陽さんも加えたい、加わってほしいという気持ちを伝え続けていくことで、くどいほどに「フツー」を連呼する“フツーの女子高生”たる彼女の心に変化が見られる日も遠くなさそうです。楽しみですね。

 

神緒ゆいは髪を結い

 ゲーミングチェア、後ろの席の生徒が気の毒ですね。

 新ヒロイン登場で今回も振り回される鍵斗くんとエビちゃん。このドタバタ感は是非アニメで見てみたいところです。俺様主人公ながら、美少女にくっつかれてちょっと照れてるあたりに好感が持てます。

 「蛇骨婆とかいるから!!」が個人的にはじわじわ来ています。

 

ハイキュー!!

 「全部上手い」星海くんの活躍と、そのルーツが描かれた回。星海ママも魅力的な方ですね。

 「自分が強いと思ってました」という宇内くんと、「自分が弱いこと」を既に知っている星海くんが対照的に描かれ、敵の強大さが際立ちます。

 全国の舞台で初めてそれを知り、現在ではバレーをやっていないという宇内くんの「やりたいこと」もずっと気になっています。きっと今後の烏野に絡めていける何かだろうと期待してしまうのですが……どうでしょうか。

 そして次週休載。おそらく、連載が始まって以来初めての休載ではないでしょうか。一週でも読めないと思うとかなり憂鬱です。

 

僕のヒーローアカデミア

 ドクターのお披露目回。デクの無個性を診断した医者説が正解っぽいですね。

 死柄木に寄せられる期待が重すぎるように感じられますが、彼はどのような答えを見せるのでしょうか。個人的には、意外にも真っ直ぐに成長してくれたりするとアツいと思うのですが、もう少しひねくれた道を進みそうなのがモヤっとするところです。

 またしても鬱屈とした雰囲気が続いていて印象が悪いので、もっとスカッとするシーンが早く見たいですね。

 

ブラッククローバー

 リヒトの闇堕ち、そしてそれは「五つ葉」を生み出す悪魔の策略。さらにはダークエルフとの対峙に団長たちも呼応しているようで、戦いの規模が広がりそうな展開です。

 アスタの魔導書の悪魔との因縁も仄めかされて、悪魔がより強大な敵として確立されます。最終的にはエルフとの共闘まで視野に入って来ますが、今しばらくは焦らされそうですね。

 

最後の西遊記

 旅に出ない!!!

 「友達のために力を使う」も必要なエピソードなのかもしれませんが、もう4話と考えると流石にテンポが遅いと言わざるを得ません。もしかしてこれ冒険しない話なのか……?

 そろそろ読者の心も離れかねないところまで来ているように感じます。一気に不安が増してしまいました。

 

呪術廻戦

 五条先生が強い。強敵を前にして「殺すな!!」って味方に言わしめるあたりにも、彼がどれだけ桁外れかが感じ取れます。こういうチートキャラも少年心には響きますよね。だってかっけえんだもん。

 校長先生が霞んで見えるのがちょっと残念です。お爺ちゃんもカッコいいのに。

 

BORUTO

 父ちゃん強し。『ジョジョ』4部の承太郎のような安心感がありますね。

 キャラの向きとスピード線で、はっきりと展開が読み取れるバトルシーンには、作者の漫画家としての技量の高さがうかがえます。

 ただ、月に一度の掲載なのに、ストーリーの進行がかなりゆっくりとしているのが少し気になります。元々長い目で見る必要がある漫画という印象ですが、NARUTOファンがどれくらいついて来れているのかが心配です。

 

火ノ丸相撲

 「心」が据わったことで、見出されたそれぞれの「無道」が対照的に現れる演出。アツいですね。

 鬼丸に勝ちフラグが立っていたところを、五分にまで戻して仕切り直しのようになりました。次回の展開にスリルが生まれて良いですね。

 

ぼくたちは勉強ができない

 古橋回。このアンジャッシュ式のやり取りもすっかりお家芸ですね。

 そしてこの勘違いの訂正もまた確かな進展の一歩です。「初めて」が持つ意味合いは彼女の武器となって、ヒロインとしての立場を強めてくれます。たまらないですね。

 

思春期ルネサンスダビデ

 ルドルフ二世像の作画コストがえぐそう。

 ムーニーマンのくだりでひとしきり笑いました。いつの間にか、小便小僧くんが一番愛着の寄せられるキャラになっています。

 

チェンソーマン

 15話にしてセンターカラー獲得。もう盤石ですね。

 悪魔攻略の糸口を探す展開の随所で、コベニちゃんのキャラクターも存分に主張されます。作品そのものにニッチな需要が高まっている中で、こういった見せ方は非常に効き目がありますね。

 そして、「睡眠」によってまた「欲望に忠実な主人公」のキャラクターが際立ちます。突拍子もない行動のようで、人格としては理に適っていて、ただ支離滅裂なだけではないという筋の通し方。流石の一言です。

 

ゆらぎ荘の幽奈さん

 ハーレムルートの提案。すごく良いと思います。現場からは以上です。

 

食戟のソーマ

 少々巻き気味でボス戦にたどり着きました。終わるのか?と言いたくなってしまうのが正直なところです。

 これまでの戦いにも、今シリーズでは以前ほどの激戦・熱戦がなかったことが拍子抜け感を漂わせます。この後の二試合(+薙切母戦?)でどれだけ盛り上げられるかに注目したいですね。

 

獄丁ヒグマ

 ザイジュを義手・義足代わりに使う戦闘シーンが見せ場です。ゆくゆくは『ハンター』のシュートみたいに飛ぶんだろうな。

 痛みや苦しみに耐えるシーンでよぎるのが、連れ添った仲間たちではなく断罪してきた敵たちというところに物語の深淵が見えるような気がします。ドベ2にいるのがちょっともったいなく感じますね。もう少し長く続いていれば……。

 

ne0;lation

 ネオくんのルーツが描かれた回。1話まるまる使って片づけたという印象です。

 ジェヴォとの対決まで駆け足かと思いましたが、思ったより余裕がありますね。ある程度綺麗な結末を迎えられそうです。

 

ジモトがジャパン

 今週も勢いがあって良いんですが、遊園地でテンポ良くボケるとなるとどうしても『ボーボボ』がチラつきます。亀ラップには勝てねえ。

 

 

 

 今週号に予告漫画の載っていた『SPY×FAMILY』、本編もめちゃくちゃ面白いので是非読んでみてください。月曜日はジャンプ+も充実のラインナップです。