フリーライターなるしかねえ

社会不適合な若者の日記です

【感想】週刊少年ジャンプ 2019年15号

 今週も綴っていきます。

 全体的にこれから盛り上がっていきそうな内容が多かったですね。

 

 

 

神緒ゆいは髪を結い

 「ぬら孫」の椎橋先生の新作です。

 コテコテだ~!!というのが率直な感想。お淑やか⇔凶暴の二重人格に俺様ボンボンという「どこかで見たようなキャラ」同士の組み合わせですが、今の時代だからこそ描く価値があるのかもしれません。

 メインヒロイン二人(?)のデザインが素敵です。かわいい。もとよりオサレ画力に定評のある椎橋先生ですが、今回は一昔前の少女漫画テイストに寄せてきたように感じられますよね。

 今のところ典型的な俺様人格を与えられただけの主人公が、これからどんなキャラクターを見せてくれるのかを見守りたいところです。個人的には、読者の感情移入も誘えるような、愛着の湧くキャラになってくれたら嬉しいですが……どうでしょう。

 ストーリー展開も融通が利きそうそうで(なんならバトル展開とかもいけそう)、どのような形で生き残っていけるのかが楽しみな新連載です。

 

ONE PIECE

 ヒョウ五郎を通じた戦力獲得のフラグが立ちつつ、迷子のゾロと単独行動のサンジが物語に動きを与える予感のある描写。まだまだ登場人物も増えそうで、バトルシーンが待ちきれないですね。

 本当に展開が遅く感じます……というより、ページ数が足りないというのが正確な表現でしょうか。毎週2話ぐらいずつ載せてほしい。

 

鬼滅の刃

 猗窩座の過去も垣間見えつつ、彼の力の謎が描かれる回。

 「秘伝の書」的なパワーアップアイテムの存在をバトルシーンの最中でチラつかせるの、珍しいですよね。しかも、それにはまだ触れられなくて、炭治郎はまずこの戦いの中で成長するしかないという。こういった若干のもどかしさというか、「現時点ではピタリとハマってない感」が読み続けたくなる心理にうまく働いている気がします。

 そして満を持して義勇さんの帰還。頼もしいですね。

 

約束のネバーランド

 「これが『戦争』ってヤツなんだろうな」の台詞に一番の重みを感じます。「戦争」という大きなテーマに、エマというキャラクターがどう向き合って、どう切り込んでいくのか。作品としてのメッセージ性が問われるエピソードにもなりそうです。

 “邪血”の一族の生存を聞いたノーマンの表情は、計画の重大な綻びを示しているような印象を与えます。鬼の自然消滅までの展望を一気に根底から破壊しかねない事実に直面して、彼が下す決断はいかなるものか。大きく揺り動かされるなかで、周囲の仲間たちが彼に何を与えられるのか。ハラハラします。

 

最後の西遊記

 冒頭から父親が「理不尽」について謝罪。そこまで平謝りされてしまっては、一旦許すしかないでしょう。

 如意棒も手に入れて、ちょっとだけ西遊記っぽくなりました。これで覚悟を決めて、最初の妖怪に打ち勝てば、ようやく物語が始まる……といった運びで、「3話までが第1話」という印象です。

 やはり少し展開が遅く、話が面白くなるまでに読者の心が離れないかが心配です。台詞が多いのもテンポの遅さに拍車をかけています。大衆にウケやすいかという点で見れば、本当は1話目に収めて欲しかったというのが正直なところです。『ONE PIECE』とか1話目で近海のヌシしばいてますもんね。

 

Dr.STONE

 クロムくん大活躍の回。こういった「昔からやっていたことが報われる」展開は見ていて嬉しいですね。そこに結びつけたのが彼自身の知恵と努力だというのも素晴らしいです。

 彼の言う「こうなんじゃねえかって思いこんで、実験してみたらピターッ!ってハマった」はまさしく、科学の面白さの真髄でしょう。これに気づけるのもまた、科学者たるものの才能なのだと感じます。「理科つまんねえ」と言っている小中学生に響くものがあってほしいシーンです。

 関係ないですが、衣類は進歩しているはずの科学王国で、川ざらいをするコハクちゃんはふんどし姿なんですね。すごくいいと思います。

 

僕のヒーローアカデミア

 かっちゃんいい子。本当にいい子。

 暗躍する第三勢力と、ギガントマキアや連合が久々に描かれて、インパクトのある引き。どこからバトルに突入していってくれるのかが気になります。

 

ぼくたちは勉強ができない

 「黄昏に赤く染まる」カットは永久保存版です。ありがとう筒井先生。

 キャラがいいですね。先生はもちろんなんですが、成幸くんの魅力がすごいです。

 ここで「血は争えない」がひとつ伏線として出てきました。彼の亡くなった父親のエピソードが描かれるのはいつになるんでしょう。期待が膨らみます。

 

ハイキュー!!

 ブロックにフォーカスした回。

 伊達工は弾き返す「鉄壁」でしたが、鴎台は絡め取る「蔓」のイメージ。チームの色を視覚的にわかりやすく表現していてオツな演出ですね。

 そして菅原くんがかわいい。友達になりたい。あと冴子姐さんも。

 

ブラッククローバー

 第三勢力は悪魔。アスタの力の源とも言える存在ですが、彼の魔導書の悪魔との関係はいかなるものなんでしょう。

 人間と悪魔とエルフの三すくみの構図の中で、うち二つを併せ持つアスタとユノが主人公として際立ちます。共闘も楽しみですね。

 

呪術廻戦

 東堂ワールド全開から、主人公に華を持たせる鮮やかなバトルシーン。爽快感バツグンですね。

 術式のネーミングも『HUNTER×HUNTER』感があってめちゃくちゃ好きです。これからもカッコイイ名前の術式使いがたくさん現れてほしい。

 

アクタージュ

 夜凪ちゃんの成長を見守ろう編ですが、早くも大事な部分に気づきましたね。過去の経験から、間違いなく人の心に寄り添う力が身についています。ここから、彼女が「人から自分がどう見えているか」を学ぶエピソードにもなりそうです。

 そして、彼らの見せる青臭い情熱が、冷めきった少年少女にどう影響を与えていくのかも楽しみです。

 どうでもいいですが、どうしても『いちご100%』を彷彿とさせるストーリーになっていますよね。意識していたりするんでしょうか。

 

火ノ丸相撲

 国宝世代への期待が高められる中で、鬼気迫る大包平の危険なオーラが描かれます。鬼丸との取組みの中で、どのような対話がなされるのかに注目したいです。

 正直もうこれ以上鬼丸に怪我とかのリスクをぶつけないでほしい。心臓が持たない。『MAJOR』の吾郎くんみたいな方針で行くんでしょうか。

 

食戟のソーマ

 田所ちゃんの闘志の燃やし方が素敵です。でも剥かれそう。

 今後ソーマと朝陽が勝ち上がって行ったら、ソーマは対決した敵味方全員の能力を吸収した完全体才波朝陽と戦うことになるんですね。朝陽がホスピタリティを発揮するシーンとかも見られるんでしょうか。複雑な気持ちです。

 

ゆらぎ荘の幽奈さん

 馬鹿みたいで楽しい回でした。この漫画はこれでいいんです。

 

ジモトがジャパン

 各地から集められたヤンキーは、バーストして地元に帰すためのキャラクターでした。ぶぶ漬けでシメるのもちょっとオシャレで笑いました。

 スマブラ楽しいよね。

 

チェンソーマン

 銃の悪魔は、早川先輩の因縁の敵でもあったという過去が描かれて、新章突入……というか、これで序章が終わってここから本編といった形ですね。

 今回の回想シーンへの入り方のような、場面の切り替わりの妙といったところが藤本先生の持ち味のひとつです。『ファイアパンチ』ではたびたび読者を置き去りにしていましたが、本誌の読者がついて行ける内容になるのかが個人的には見どころだと思っています。

 今回の新連載が2作であることを考えると、どうにか打ち切りは免れそうな位置にはいますから、ひとまず安心して見ていられるでしょうか。先週の反響が良い方に傾けば、掲載順が上がってくることも期待できます。先日はTwitterで第一話がバズっていましたし。

 藤本タツキ先生の世界観が、ジャンプ本誌でどれだけの存在感を放ち続けられるかが楽しみでなりません。

 

獄丁ヒグマ

 獄卒人としての自分は、作り上げられたペルソナであるとのカミングアウト。ようやく主人公の意思がはっきり見えてきました。

 これまで主人公の言動には釈然としない違和感がありましたから、そこがついに描かれて良かったと感じるところではあります。一方で、これが語られてしまうと物語としては終わりが近づくように感じられて悲しく思う部分もあります。ストーリー構成って難しいですね。

 

ne0;lation

 ドライバーが頑張りを見せた後に自動運転で〆というのがどうしても冷めてしまうというか、あまりカッコ良く見えないのが悲しいところです。

 これでレース編は完結、最後にジェヴォの尻尾が見えたところで俺たたエンド……では悲しいので、もう一つ何か見せてほしいですね。

 レースシーンに物足りなさを感じた方は、ジャンプ+で『ドリキャン!!』を読みましょう。

 

思春期ルネサンスダビデ

 顔芸回。

 金持ちキャラやモテ男キャラがどんどん形無しになっていく様子は、変わらない面白さがありますよね。

 

 

 

 新連載のお披露目が済んで、掲載順がどうなっていくかが楽しみなところです。

 あと先週からなんですが、巻末コーナーの『WEEKLY週ちゃん』面白くないですか?『とんかつDJアゲ太郎』の時にも感じたんですが、イービャオ先生はトレンドをしっかり調査していて素敵ですよね。

 『TDA』を読んでください。